AGAの仕組みと5αリダクターゼ「1型・2型」

男性にとって頭髪の薄毛に見舞われるのは大変心苦しいことであるのは当然のことで、何よりも頭髪は自分の外見を決定づける最も特徴的なものですから、その部分が抜け毛や薄毛をきたしてしまうとどこか自分の自信や自尊心が奪われてしまったような気分にも陥ってしまいかねません。これらの症状をもたらす原因としては実に様々なものがあるのですが、このところの医学の進歩と共に最近とくに注目を集めているのがAGA、男性型脱毛症という病気についてで、世間で言われるようにいくらシャンプーや育毛剤などで抜け毛予防や発毛対策の努力を続けたところでこの病気にかかってしまうと全く効果がありませんので注意が必要です。

 
この病気を克服するためにも、まずはAGA病院比較ナビに掲載されてある数々の医療機関にかかる上でも、まずは基礎知識やAGAの仕組みをきちんと把握した上で、適切な医学の知識に基づいて治療が進められていることを積極的に理解した上でお医者さんと共に発毛努力を続けていくことが求められます。

 

 

それではAGAの仕組みとはどのようなものでしょうか。まずもって、大まかに説明するとAGAとは男性ホルモンが過剰な働きをすることで頭髪の成長を妨げる物質を出してしまう病気のことで、この時に注意すべき成分というのがまずテストステロンという男性ホルモンの一種であり、これは精巣で作り出されて筋肉や性欲などに影響するものとして知られているのですが、これ単独では特に頭髪に影響を与えることはありません。その一方で、頭皮付近にある5αリダクターゼ「1型・2型」という還元酵素の存在が重要ですが、まずテストステロンが体内を巡っていく中で、この5αリダクターゼ「1型・2型」に出会うと互いに反応が始まってDHT(ジヒドロテストステロン)という物質が生まれ、これが頭髪に大きな影響を及ぼして抜け毛を発症させていくわけです。

 
この時に、頭髪の組織内ではどのようなことが起こっているかというと、まずはDHTの影響が頭髪の根源部分にある毛乳頭にまで及ぶことで、この毛乳頭の内部にあるアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)と呼ばれる成分へと影響を与えて途端に頭髪のヘアサイクルに急激な異常を引き起こしてしまうことになります。そもそも人間の髪の成長は主にどんどんと髪が元気に成長する成長期と、成長が減速する退行期、そして髪の細胞分裂が終わり抜け落ちることを待っている休止期の3つの段階によって成り立っていますが、DHTがアンドロゲンレセプターと反応するとこの成長期を迎えていた頭髪が普段なら5、6年ほど継続するはずの成長期間を急速に終え、次々と抜け落ちていってしまい、気がつくと男性ホルモンの影響を受けやすい額の両サイドや頭頂部、またはその両方から徐々に薄毛に見舞われていきます。

 
こういった仕組みで引き起こされるAGAによる薄毛を改善するためには然るべき飲み薬やつけ薬などを使用すると効果的で、主にフィナステリドやデュタステリドといった成分を含んだAGA治療薬について耳にすることも多いことでしょう。このフィナステリドという成分は5αリダクターゼ「1型・2型」の中の2型の働きを抑制するものとして知られていて、いまのところ日本におけるAGA治療においてはこの成分を含んだ飲み薬を処方するのが最も一般的とされているのですが、その一方で後者のデュタステリドという成分も注目を集めておりこちらは5αリダクターゼ「1型・2型」における1型も2型もどちらの働きも抑制する効果を持っており、ある意味においてはフィナステリド以上にAGA治療において効果を持った成分とも言われています。しかしながらこの研究開発を行ったのは海外の製薬会社でありもともと前立腺肥大症の特効薬としての研究データは出揃っているものの、肝心のAGA治療薬としての研究開発は途中で打ち切られており、完全なる研究データが揃うことなく現状にいたっているので日本をはじめ世界中でもAGA治療薬としての正式な認可を受けている国はありません。ただし、日本でも前立腺肥大症の治療薬としては正式な認可を受けていますので、医療機関においてはあくまで前立腺のお薬としてデュタステリドを処方するケースもあると言われています。

 

 

このようにAGAによる薄毛はある種の身体の内部で引き起こされる異常が原因となっており、いかにこのAGAの仕組みを正しく理解した上で医療機関での治療に臨むかが一つのポイントとなってくることは言うまでもなく、医師の診察や処方に関して一つ一つ理解して治療を進めていくことによって結果的にAGAの改善へと繋がり、薄毛の解消や発毛の面でも大きな効果が生まれることでしょう。”

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